中央公民館アイセル21でのジオラマンガ教室用の新作『昭和40年代の駄菓子屋』製作日記
*この記事は、2006~2007年の記録です。
ジオラマンガ教室の成果を展示するのと一緒に、僕の人形や、漫画関係の展示も行いました。
広告 1枚目:手に何かを持ってる男の子人形を何体か使った「立体マンガ」(ジオラマ)にします。 まずは、手に何かを持ってる男の子。 主な素材は、軽い紙粘土です。 |
二枚目:横にもう一体と、さらに作りかけの一体
ネタばらしをしちゃうと、『駄菓子屋』の一場面。食玩で、よいネタがあったので、それを使っちゃおう!というわけです。 で・・・だから、展示の時につけるタイトルとキャプション(って言うより、マンガで言うところのフキダシかな?)の草案を書きたいと思います。まあ、予告編みたいなものと思ってください。 「やった!ボク、これがほしかったんだ!!」 「よかったねえ~。ちゃんとお菓子も食べるんだよ。」 1970年代初頭。家庭用ビデオやDVDなんて無かった時代。 見逃せない、ブラウン管のヒーローたちの、数少ない情報源が、駄菓子屋で売っていた5円引きブロマイドと、スナックのおまけのカードであった。 それらは、「トレード」という新しい遊びとルールも教えてくれた。 ぼくらは、カードを見ながら何度も何度もヒーローの活躍を反芻した。その結果、心の中に、勝手に都合の良い「名作」が出来てしまったのである。 |
3枚目:4体完成(未塗装)一週間で、こんなカンジになりました。 僕は、100円ショップが大好きでありまして、今回は大量に仕入れました。いろいろ使えるものがあるのです。 なにより、メインに使っている紙粘土は、いろいろなもの・・・高いものも試しましたが・・・100円ショップのものが、一番、僕には使いやすい。 粘土って、ヘラや指で形を作ったときの「押しかえし」の癖が、それぞれあって、その強さの好みが、人によってあると思うのです。 小物の駄菓子は、食玩です。そのまんま。こういうものは、使い方が難しくて、それと知らずに見てくれる人には、僕が作ったところじゃ無くても、「これ、よく作ってあるねえ」と言われても、しかたがないことです(笑)。僕の造形の師匠である山田卓司先生も、プラモデルを使ったジオラマや、出来合いのものを使ったジオラマをよく作りますが、展覧会等で、それと知らないお客さんから、その部分を「細かく、よく作ってあるねえ。」と言われちゃうこともよく見かけます。そういうものです。マア、しかたがないことですねー(笑)。 毎年参加している静岡ホビーショーの合同作品展でも、丁寧に、一生懸命作ったフルスクラッチの作品より、僕のいいかげんな、玩具の改造作品のほうがウケがよかったりすると、真面目なモデラーの人からは白い眼で見られたりして、ちょっと困っちゃったりします。どこまでを「自分の作品」と言えるのか?難しい問題です。たとえば、プラモデルだって、真剣に作ったことが無い人から見れば、誰が作っても一緒の、ジグソーパズルのようなものでしょう(まあ、最近は、メーカー側もそういうものを売っていますが)。でも、実際は、そうでは無いことは、キチンとプラモを作ったことのある人なら、おわかりでしょう。 で、今回も食玩の流用は、どうするか悩みましたが、そこまで全部作るには、時間が無いし、「良いものがあるなら、使っちゃえ!」ってワケです。 |
4枚目、5枚目:塗装中人形に色を塗りはじめました。今日一日・・・っていうか、明日の朝までには、なんとかなるでしょう。 ベースのほうは、こんなカンジ。 |
6枚目:とりあえず完成静岡中央公民館アイセル21での「ジオラマンガ教室」用に作っている「昭和40年代の駄菓子屋」、なんとか完成しました。 なんたって、モノが紙粘土ですから、塗装も普通に紙に絵を描くのに近い感覚で塗れます。 薄めに溶いたアクリル絵の具を使うのですが、吸い込みが良いのです。紙のカタマリだからね。だから、プラモデルに色を塗るよりも簡単なのです。プラモだったら、こんなに速く塗れないもんな。 で、細かいところは、漫画用のマーカーも使えます。100円ショップで買った化粧品、頬紅等で仕上げ。 今週末のタミヤフェアに出品することを意識して、奥の少年に、タミヤの戦車の絶版プラモデルの箱を作って持たせました。昔は、よく駄菓子屋にプラモデルを置いてあったもんねえ。 |