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『瀬戸川の鬼女伝説』

『瀬戸川の鬼女伝説』

SBS静岡放送『瀬戸川の鬼女伝説』番組中で使われたマンガ

TV番組で、番組中に使う絵はいろいろあります。
ニュース等で解説に使う絵。タイトルに使う絵・・・・。

いずれも、納期は無いものばかりです。
突然夜、電話がかかってきて、「明日の昼にほしい」とか、「明後日までに」とか(笑)

焼津、藤枝を流れる、瀬戸川というところに伝わる鬼女伝説があります。
この川に住む「アカザ」という魚には、ナマズのようなヒゲがあって、まるで老婆のような顔をしているのです。
だから、別名アカバンバ、タキサワバンバア等と呼ばれ、こんな伝説が生まれたのでしょう。
番組では、アカザを探しながら、瀬戸川の自然を楽しむという趣向でした。
僕のマンガは、番組冒頭で使われました。
紙芝居のように、僕の描いた6枚の絵にあわせて、アナウンサーがお話をしました。

こんなお話です。

むかしむかし・・・
ある村で、子供達が次々と、いなくなるという事件が起きた。

村人たちは、山奥に住む鬼婆のしわざだとウワサしていた。

そこで、村人たちは、瀬戸川の上流の滝にある御不動様に、お祈りをした。
「どうぞ、鬼婆から、わしらをお助けくだせえ。」

その夜、山奥に住む鬼婆の前に、御不動様があらわれた。

「婆ア!子供を喰ったな!!」

「ヒエエッ!!」

御不動様は、鬼婆を、魚の姿に変えてしまった。
「これなら、もう悪さは出来まい!」
それが、タキサワバンバア(アカザ)なのです。

よしみ
よしみ
ちなみに、話題のチョコエッグの、日本の野生動物のなかに、アカザがラインナップされています。